第10話 贖罪


【注意】
このコメンタリーはバーボンハイム劇場によるスターシステムを採用しています。
分かりやすく言うのなら、キャラクターを演じた俳優さんが居るという
架空の設定ということです。苦手な方はご注意下さい。

バーボンハイム「今回のコメンタリーは本作品の主人公ディエゴ・ソアレスと、
もう一人の主人公ダニエルを演じた
スカルシュガルド兄弟をゲストに迎えてお送りするよ。
比較的、私のコメントは控える形で2人には話してもらおうとおもう。」


ウォルター「初めまして 日本の皆さん。ディエゴ役のウォルター・スカルシュガルドです」
ジョナサン「ダニエル役のジョナサンです。どうかよろしくね」
ウォルター「皆さんにはなかなか挨拶が出来なくてごめんなさい、こうした機会を与えてくれた皆さんには本当に感謝してるよ」
ジョナサン「皆に話したいことは山ほどあるけど、そうするとコメンタリーが出来なくなるから早速だけど始めるよ」


ウォルター「教会が信仰する神々の石像だ」
ジョナサン「ホントすごいね……圧倒されちゃうよ」
ウォルター「バーボンってジェラルド・デマッシオにハマっていた時期があったから 
ここのシークエンスはその影響が分かるよな」
ジョナサン「…僕が初めてアサシーノスのスタジオ入りした時、巨大な仏像や石像が
並んでて まるで寺院に来たのかと思った。兄さんに理由を尋ねると
『神様がこの作品のテーマの一つだから』って言われた。」


ジョナサン「…ふわあぁああ!!兄さん……」
ウォルター「どうだ?痛々しく見えるだろw?」
ジョナサン「いくらフィクションだとは言え、身内が拷問されるシーンって…正直キツイね…」
ウォルター「心配してくれて嬉しいよw この作品に参加して、かなり精神的にキツかったシーンは何度もある」


ジョナサン「…きたか……もう嫌だ……このシーン」
ウォルター「モニカがレイプされて殺されるシーンだね」
ジョナサン「……僕はモニカと入れ替わる形でアサシーノスに参加したんだけど
参加する前から兄さんに連れられて何度かスタジオに出入りしてたんだ。
このシーンの時にもスタジオ入りしてね……終わった後で、ショックで泣いてしまったんだ」
ウォルター「あぁ…懐かしいなぁ……ホント」

ジョナサン「そしたら、モニカがやってきてね 
『ヨナ、ヨナ〜 泣かなくていいじゃん…私ホラまだ生きてるよ〜』って
言ってくれてね そう言われると余計に泣けてきて慰められちゃってさ……」
ウォルター「…そこで俺も何か泣けてきたのと、笑けてきたのが同時に起こって泣きながら笑ってたよ
超体当たりな演技をしてモニカも精神的に辛かったハズなのに…彼女の母性本能の強さを思い知ったよ」

ジョナサン「最初に公開されたバージョンに比べるとモニカの顔が腫れてないね…」
ウォルター「ああ〜 これには理由がある。その前にモニカを演じたモニカ・ベルトリッチについて話さないとな」


ウォルター「モニカはイタリアの女優だ。
モデルやファッション雑誌で活躍しているし、イタリアではアイドルのような存在だ。
そんな彼女がこの作品では娼婦の役を演じ、挙句の果てにレイプされる。まるでボロ雑巾のように捨てられて殺されるんだ。
自国のアイドルがこんな屈辱的な扱いを受けるなんてと彼女のファンはブチ切れた…
『レイプはたとえモニカのような美女ですら肉塊に変えてしまう最低な行為だと分かってもらうためだ』と
監督は言ったんだけどね それでもバッシングは止まなかった。
一時はこのレイプシーンを削除するかもってことになったんだけど
それではこの作品のメッセージが消えてしまうということで、
モニカもファンの説得に当たった。結果として、新たに撮影するこのシーンの
モニカの殴打された顔面の描写をソフトにすることで渋々ファンには納得してもらえたんだ」



ウォルター「今、一瞬俺のペ〇スが映ったな」
ジョナサン「兄弟揃ってチンチンを晒したの僕等ぐらいじゃないかな…?」
ウォルター「最初にチンコ解禁したのお前だったな…w」
ジョナサン「正直恥ずかしかったよ…あれ… 友達に会う度に
『ねぇ?なんでフル勃起してたの?』って聞かれたのが嫌だったよ」
ウォルター「wwwwwwwwwwww」
ジョナサン「撮影前にエロ本を渡されたんだ。 
監督の指示がエグかったよ…
『始まるギリギリまで目に焼き付けろ、そして好みの娘が居たら
その娘の口に君のイチモツをぶち込んでフェラさせて、バックからナイフのように抉るように滅多刺しにして犯しまくるのを想像しろ』
って言われたんだ」
ウォルター「んで、それを想像して勃起ったってわけかwww」
ジョナサン「……うん」
ウォルター「おいwwwコラwww人の弟に何言葉責めしとんのじゃwwwwww監督wwww」
ジョナサン「なんで笑ってんだよ…怒れよ ソコ〜」



ジョナサン「昔、兄さんが下半身を露出して逮捕されたのは知ってるよね?」
ウォルター「おいwwwwwwいきなり何言っとんじゃwwwwwコラwwwwwwww」
ジョナサン「兄さんと違って僕は変態じゃないから 下半身露出はきつかったなぁ〜」
ウォルター「やかましいwww言葉責めされてフル勃起してた奴に言われたくねーよwww」
ジョナサン「うっさいなぁー!! 兄さんみたいな露出狂に言われたくないよ!!裸のシーンになると
いっつもニヤついてたくせにー!! そんなんだから逮捕されるんだよー!」
ウォルター「もう終わったことじゃねーか! ほじくり返すなよ!!」



ジョナサン「またチンコだよ……もうなんなのこの映画……」
ウォルター「……バーボン チンコに取り憑かれるんじゃねぇの?」
ジョナサン「ミシュガルド聖典でも またやらかしてるしさ 監督」
ウォルター「ミシュガルド聖典っていうプロジェクトの一環で、僕らは黒兎人族のディオゴとダニィ役で
バーボンと仕事をしているんだけど あいつ、時折台詞と脚本に下ネタをぶち込んでくるんだよ」
ジョナサン「黒兎物語で兄さんが演じてるディオゴは、そもそもレイプ魔って設定だしね」
ウォルター「少女の口にフル勃起したチンコを押し込むシーンがあるんだけど、演じながら
『この脚本書いた奴、キチガイだな』って思ったよwww」
ジョナサン「…女友達の前で下半身露出したアンタが言うなよ……」
ウォルター「もう言いだしたらキリが無いんだけどな……」
ジョナサン「この前、
獣神帝ニコラウスと黒兎人族のディオゴ…兄さんが演じてるキャラが
ミシュガルド条約を結ぶ話を撮影した……シリアスなシーンが続く中、突然兄さんが
 『俺たちは我慢汁で互いの股間を濡らす日々ってワケだ!』って台詞を吐いてさ…
てっきり、兄さんがふざけたのかと思ったよ」
ウォルター「ニコラウス役の俳優さんには偽物の脚本渡してたからな…言われた瞬間、
彼も「え」って顔してた」
ジョナサン「早速、ネタにされてるしね」
ウォルター「興味がある方は『ミシュガルド聖典〜交〜』の獣神将を調べてみるといい」




ジョナサン「もうチンコについて話すのはやめよう……」
ウォルター「そうだな……脱線もいいところだ……」


ウォルター「アダム役のドゥグラス・ラミロだ……」
ジョナサン「ホント、彼は渋いね…」

ウォルター「日系人の血が入ってるせいか、あの東洋人が持つオリエンタルな沈黙を演じるのが上手いね」
ジョナサン「僕等も祖父がスウェーデン人だから、ドゥグラスと話をしていても
理解出来るところはあるんだよね。」
ウォルター「スウェーデン人って日本人っぽいところがあってリアクションが控えめなんだ。
僕らは祖父の名前を受け継いだこともあって、祖父と一緒に暮らしていた。祖父との暮らしは
このドゥグラスとの演技に非常に役立ったと思うよ」




ウォルター「……ここ 監督の大好きな男たちの挽歌シリーズっぽいね」
ジョナサン「ここのオマージュって狼・男たちの挽歌最終章だよね? 
あの主人公の殺し屋ジェフが親友のシドニーに銃を向けるシーン…・」
ウォルター「そうそうそう!あのシーンだよ…よくぞ気づいてくれた!」
ジョナサン「そもそも、ディエゴとアダムの関係って言うのが
ジェフとシドニーの関係のオマージュだからね。もっとも、ここじゃ銃を向けるのが逆のポジションの人間になってるけどね」



ウォルター「……回想シーンを入れるのはワイルド・ブリットの影響かな?」
ジョナサン「あれは泣いたよ……ラストシーンで
主人公とラスボスが互いに仲が良かった頃の子供時代を思い出しながら
撃ち合うシーン……あれで泣かない奴は男じゃないね」

ウォルター「こういう漢の絆が分かるっていいよね……ホント、いい弟を持ったよ…」


ウォルター「…

ウォルター「モニカを失って絶望するディエゴを見ていられず、射殺しようとするアダム……」
ジョナサン「恋人を失って復讐より死を選ぶっていうのが意外とリアルだよね」
ウォルター「大概のリベンジ物だと、恋人を失った主人公って直ぐに立ち直って復讐を誓うって筋書きに移行するのが
多いんだけど、実際はそうじゃあないと思うんだよ」
ジョナサン「居るのが当然だと思っていた人を失った喪失感って、結構人をとことん無気力にさせてしまうからね」

ウォルター「それもあると思うんだけど、男って結構愛した女との別れをかなり引き摺る生物だからね…
バーボンもそれを描きたいって言ってたよ」



ウォルター「きちゃいましたよ…このシーン」
ジョナサン「一瞬だけ映ったね……この回想シーン……」
ウォルター「きっと全ての謎が明らかになったら、このシーンをきっともう一度見たくなると思うよ」
ジョナサン「くそ〜〜〜…言いたいのに言えないのが辛いね……」




ウォルター「このシーンはホモだと言う人がいるかもしれないが、単にそういう言葉で片付けないで欲しいと思う」
ジョナサン「男が手を取り合ったり、抱きしめ合ったりすることをホモだゲイだと言う風潮は寂しい物事の考え方だなと思う…
女の子同士が手を取り合ったり、抱きしめ合ったりすることを百合だという風潮も寂しいと思う。」
ウォルター「バーボンが大好きなまどか★マギカも、こういう同性同士の友情を重んじているよな……
こういう同性同士の友情って言う過去に忘れ去られた大切な文化をバーボンは
男たちの挽歌シリーズから掬い上げたのかもしれないな……」



ウォルター「モニカのお墓に刻まれているメッセージは『死ですらも2人を引き裂くことは出来ない』って意味だ」
ジョナサン「愛する人の死っていうのは絶望的なことだけど、その絶望さと僕等は戦っていかなくちゃならない。
この台詞は愛する人の死に絶望するなという応援メッセージなんだ」



ウォルター「マリア役のルナ・サンチェスだ」
ジョナサン「スコープの反射に気付いて寂しそうにする彼女の顔がいいね…」
ウォルター「彼女はきっと思っただろう…『あまりの哀しさにお葬式に参加するのが辛くなったのかと』…
…ここで誤解が生じているんだ」



ウォルター「ディエゴは思ったんだ…『復讐を終えるまで彼女の墓前には立てない』と……
だから、ディエゴは葬儀に出なかったんだ この哀しい決意の顔はそういう理由があるんだ」




ジョナサン「…そして今回で新たな謎が出てきたね」
ディエゴ「哀しい決意をしたディエゴの代わりにモニカの墓前に立ったのは
あの粗暴な男ダニエル……モニカとは全く違う道を歩んでいた筈の彼が
何故、モニカの墓に花を添えるのか…しかもその表情は普段の彼が見せない
優しさと哀しみに溢れている……ある謎が明らかになった時に
このシーンの意味がようやく分かると思う。」


ジョナサン「…ちきしょぉおお 言いたい……言いたいなぁ……ホント……このシーンの答え…」
ディエゴ「おいおい 我慢汁溢れまくってるじゃねぇか……ここで盛大に射精とか勘弁してくれよ」
(翻訳すると:おいおい すんげェ言いたそうじゃねぇか……頼むからここで盛大にネタバレとか勘弁してくれよ)
ジョナサン「……兄さん……ホント監督に会ってから ホント……口汚くなったね……
比喩えがいちいち穢すぎる…・もう穢らわしい……」



本日のゲスト

スカルシュガルド兄弟




ウォルター・スカルシュガルド

リオ・デ・ジャネイロ生まれ
アサシーノスで本格的なデビューを飾る。
元々フットサル選手として将来を期待されていた彼は
18歳の時、同級生の女友達の前で
下半身を露出し、逮捕される。その事件のため、
フットサルの道を絶たれ、人生に絶望。半年間
スラムで過ごし、酒とマリファナを服用するなど、荒れた生活を送っていた。
そんな彼を心配した弟のジョナサンにより、更生。
露出に抵抗を感じない俳優を探していた
トーマス・フォン・バーボンハイムを紹介され、俳優の道を歩み出す。
露出症であり、家では基本全裸で過ごしている。
スウェーデン系ブラジル人のヨハン・スカルシュガルド教授を
祖父に持つ。露出事件を機に絶縁していたが、現在では和解している。
幼少時代、祖父の実家に遊びに行っていたお陰か、母語のポルトガル語だけでなく、
スウェーデン語、ノルウェー語に堪能。現在は英語とイタリア語を勉強中。
現在は弟のジョナサンと共にミシュガルド聖典の黒兎物語に出演している。




ジョナサン・スカルシュガルド
リオ・デ・ジャネイロ生まれ
アサドとアリエラのアサド役でデビュー。露出事件で逮捕され荒れていた
兄に俳優の道を紹介し、更正させたのは彼である。
兄と違い、露出癖は無い。故に、ダニエル役でペニスを露出したことは
正直辛かったと述べている。モニカ役のモニカ・ベルトリッチからは
「ヨナ君」と呼ばれ、可愛がられている。
出自の関係か、兄ほど堪能ではないが、スウェーデン語と英語も話す。
現在は兄のウォルターと共にミシュガルド聖典の黒兎物語にも出演している。


※2人のプロフィールのモデルは
ノルウェー系ブラジル人俳優 ハーゲンセン兄弟。
名前はスウェーデン人俳優ステラン・スカルスガルドから。
なお、彼等の名誉のために言っておくが、両者ともに露出癖は無い。



バーボンハイム先生に励ましのお便りを送ろう!!



 

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